アルバイトを始めて早1ヶ月が経ち、仕事や職場の皆様とも慣れてきました。学生時代に働いていた飲食店で再び雇ってもらったので、流れ等は何となく覚えているのですが以前働いていたのが4年も前のことなのでお店には色々と変わったことがあります。店長やアルバイターはもちろん、メニューやお店の改装に伴う食器などの置き場所、動線等々...。その中でも今まで”ピーナッツスプーン”で愛されていたスプーンが”粥スプーン”という呼称に変化していたことに私は動揺を隠せないでいます。

そのスプーンは細長くて形状的にご飯や汁っけのあるものを食べるにはちょうど良いもので、まぁ今思えば最初から”粥スプーン”って呼べよ、っていうところもあるのですが、当時はなぜか”ピーナッツスプーン”という呼ばれ方をしてました。特にピーナッツ要素はないのですが、スプーンのプーンの部分がピーナッツっぽいからかなーなんて少々腑に落ちないながらも自分の中で納得させて当時は呼んでいました。3年も働いていればそれが普通になり、私の中でも彼は当たり前のように”ピーナッツスプーン”となりました。しかし約4年の月日が流れ、古巣に戻って来た私を待ち受けていたのは、さも当たり前のように”粥スプーン”として生きていた彼の姿でした。

違う、”粥スプーン”じゃない、彼は”ピーナッツスプーン”なんだ!

地元の友達が大学の友人から全く違うあだ名で呼ばれているのを聞いてしまったような気持ちになった私は、もうどうしていいか分かりませんでした。当時から働いている主婦の人に聞いてみても、あ〜そうだったね〜くらいのリアクションしかなく、もう彼は”粥スプーン”としての人生を歩んでいたのです。試しに”粥スプーン”世代のアルバイターの人に「”ピーナッツスプーン”取って」と頼むと、「え?」みたいなリアクションをされるし、それは”ピーナッツスプーン”に対する「え?」なのか、私が頼み事をしたことに対する「え?」なのかと思ってしまったりしてもう何だかなぁーっていう阿藤快みたいな日々です。


それでも私は彼のことをこれからもこう呼びます、”ピーナッツスプーン”って。
まぁそんな話。