年相応、そんな言葉がある。
年相応の服、年相応の顔、年相応の考え方。自意識高い系の私は他人の視線等を気にしちゃう系男子なので、年相応って何でしょう?これって年相応?と考えてしまう。そもそもこの歳で学生をやっている時点で年相応から離れているんですけどね。


27歳、今年で28歳。
巷で言うアラサーである。通っている学校も地元のバイト先も8割以上が年下で、その中で一緒になってヘラヘラしながらケラケラ笑っているとつい自分の歳とか色々をつい忘れてしまう。

先日初恋の人とデートをした。
もわわんとしか覚えていないけど、あれは幼稚園の時だった、家が近くて親同士も仲が良かったのでよく一緒に遊んでいた幼馴染の女の子。(関係ないけど、幼馴染って言葉に出すと”な”が1つか2つ余分に付いてしまう。おさなななじみって。で、あれ?おさななななじみ?おさなななななじみ?おさななななななな...って北斗の拳みたく人差し指をさしたくなる。)
ここからあの時の淡い想いが燃え上がる...とかそういうことはないのだけど、時の流れというものに感心してしまった。小さい頃はお菓子ばかり食べていた彼女はちゃんと健康を気にしていたり、周りにも配慮が出来るような大人の女性になっていた。そう、大人であった。

噂に聞くと他の同級生は続々と結婚したり、人によっては子どもを生んだりしているらしい。
将来的には結婚もしたいし、子供も欲しいけれど今ではないなーと漠然と思っている、まぁそもそも相手がいないという話は今は置いておこう。姪っ子を端から見ていると自分が子供を育てるなんて...と想像出来な過ぎて失笑してしまう。でも、同年代の周りがちゃんと大人をやっているのを見て、自分は一体…と考えてしまう。
バイト先で6つ下の友人に「オレ、横ちんのこと年上と思ったことないなー」とヘラヘラ言ってきた。まぁ確かに彼とは働いている最中にお湯かけたり、水かけたり、油かけたり、なんか楽しくなっちゃって積極的にふざけていたけれど、そう思われているとはね、バカヤローとツッコミながらも少ししゅんとしてしまった。そういえば、学校でも年下の若者たちが大人しいから率先して下ネタに走っていることもあり、最近は大人の威厳というものが欠けている気がする。

世間でも大人の男がモテるし、大人の対応をすると尊敬の眼差しを送られるらしい。これからはもっとこうスマートでダンディ感を出していかなくてはな、と思ったけど、もうこの考え自体が子供っぽいし、春先になると半ズボンを穿いてしまうし、私の大人計画は迷走の一途を辿っている。

...大人になるって難しい。

20年前の自分は、20年後まさかこんな風になっているとは夢にも思わなかっただろう。今までを後悔しているわけではないけど、一体これからどうなるのだろうという期待と不安に胸を膨らませている。大人になりたいとは思っているけど、割と今のテキトーな感じでいるのも楽でいいなとも思っている。20年前の自分が思い描いたような人間にはなれていないけど、20年前に恋い焦がれていたあの娘とデート出来たからとりあえずは一矢報いた気でいる。

会社員時代によく30歳くらいに見られた、今は24歳くらいに見られることが多い。歳をとるにつれてこの見かけ年齢も上がっていくし、これから就職したり、四十肩になったり、禿げてきたりして嫌が応にも老いという大人特有のものを実感するのだから今はこの”若さ”を満喫しよう。
よし、そうと決まれば明日からもふざけ倒そうではないか。